PFASとは – PFASの定義と特性
PFAS(Per and Polyfluoroalkyl Substances)は、「ペルフルオロアルキル化合物」および「ポリフルオロアルキル化合物」の総称で、1万種類以上の物質が存在するとされています。
PFASは、耐熱性・耐薬品性・撥水性・撥油性といった特性を持ち、これらの性質を活かしてさまざまな用途で活用されてきました。代表的なPFASには以下の種類があります。
PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)

PFOSは、金属メッキ処理剤や泡消火薬剤などに使われてきました。
環境中でほとんど分解されず、人体への影響も懸念されるため、現在は多くの国で使用が制限されています。
PFOA(ペルフルオロオクタン酸)

PFOAは、フッ素樹脂の製造工程で加工助剤として使用されてきました。
PFOSと同様に、環境や健康への影響が指摘され、国際的に規制が進んでいます。
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)

PTFEは、耐熱性・耐薬品性・低摩擦性に優れるフッ素樹脂の一種です。「テフロン™」の名で知られ、フライパンのコーティングや電気絶縁材、シール材などに広く使われています。
他のPFASと異なり、現時点では規制対象ではありませんが、PFASの一部のため、代替技術の開発が進められています。
PFAS規制について – 環境や健康への影響
PFASが規制される理由は、「分解されにくいこと」と「体内に蓄積しやすいこと」にあります。
環境中に排出されたPFASは、自然界でほとんど分解されず、水や土壌に長期間残留します。さらに、生物の体内に蓄積されやすく、発がん性や免疫機能への影響といった健康リスクが指摘されています。このため、2000年代以降、世界各国でPFASの製造や使用に対する規制が強化されてきました。
特に、PFOS・PFOAは「永遠の化学物質」とも呼ばれ、国際的な環境保護の観点から厳しい制限が設けられています。
PFAS規制の動向と最新情報
PFASの規制は国際的に強化されており、今後さらに厳格化される見込みです。
2025年時点の主要な規制動向を以下にまとめました。
日本におけるPFAS規制
日本では、「化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)」に基づき、PFOSとPFOAの製造・輸入・使用が原則禁止されています。さらに2024年には、代用品として利用されてきたPFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)も規制対象に追加されました。
アメリカにおけるPFAS規制
アメリカでは、環境保護庁(EPA)がPFAS規制を強化。特に飲料水に含まれるPFASの基準が厳しく設定されました。
さらに州ごとにも規制が進んでおり、半導体や自動車業界にも影響が及んでいます。
EUにおけるPFAS規制
EUでは、「REACH規則」に基づき、PFASの包括的な規制が進められています。
今後、PFASを含む製品の流通が大幅に制限される可能性があり、特に電子部品や自動車産業に大きな影響を与えると考えられています。
製造業におけるPFASの用途と現状
PFASは、優れた特性を持つため、さまざまな製造業で活用されてきました。しかし、規制の強化により、代替材料の開発や使用制限が求められています。
ここでは、主要な業界ごとの用途と規制の現状について解説します。

半導体製造
半導体のフォトリソグラフィ工程では、レジストや反射防止剤にPFASが含まれています。
PFAS規制の強化が進むなか、今後は代替材料の開発が急務となっています。

自動車製造
自動車業界では、シール材、コーティング剤、燃料ホースなどにPFASが使用されてきました。
特にEV(電気自動車)のバッテリー技術にも関連しており、規制の影響が業界全体に広がると考えられます。

金属加工
金属加工では、金属メッキの界面活性剤や潤滑剤に、PFASが含まれています。
EUでは金属加工分野でのPFAS使用を段階的に制限する方針が進んでおり、代替技術の導入が求められています。

医療機器・器具
カテーテルや人工血管などの医療機器・器具にもPFASが使用されています。
安全性と規制のバランスを考慮しながら、新たな素材への移行が進められています。

食品・包装
食品包装材の撥油加工にもPFASが使われてきました。
人体への影響が懸念されることから、食品関連分野では特に規制が厳しくなっています。
PFASは、その優れた特性から多くの製造現場で利用されています。しかし今、規制の強化にともない、代替材料の選定や製造プロセスの見直しが急務となっています。
製造業が対応すべきポイントについて詳しく解説します。
製造業におけるPFAS規制への対応策

PFAS規制が強化されるなか、製造業では迅速な対応が求められています。
特に、「原材料の管理」「サプライチェーン間の情報共有」「代替技術の導入」は、企業が優先的に取り組むべき重要な課題となっています。
原材料の管理
まず、使用している材料にPFASが含まれていないかを正確に把握することが不可欠です。調達時に成分表を確認し、PFASを含まない代替材料を選定することが求められます。
また、製造工程で間接的に使用される部品や潤滑剤なども、PFASの含有リスクを持つため、慎重な管理が必要です。
サプライチェーン間の情報共有
製造プロセスの各段階でPFASが混入する可能性があるため、取引先との情報共有が欠かせません。
サプライチェーン間で使用部材の情報を共有し、影響範囲を明確にすることで、意図せぬ規制違反を防ぐことが重要です。
代替技術の導入
PFASフリーの代替技術の導入は、単なる規制対応にとどまらず、企業の競争力向上にもつながります。
環境対応を求める顧客の増加により、PFASフリー製品の需要は拡大しています。
PFASは低摩擦性を活かし、生産ラインの「すべり軸受」の材料としても広く用いられています。そのため、PFAS規制の対応策として、すべり軸受の見直しは避けて通れない課題となっています。
次に、すべり軸受におけるPFASの使用状況について詳しく解説します。
すべり軸受におけるPFASの使用と課題
すべり軸受には、優れた低摩擦性を持つ高機能樹脂が広く採用されています。
特にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は、以下の特性を持つことから、多くのすべり軸受に使用されています。
〈PTFEの特性〉
- 低摩擦性に優れ、機械の動作効率を向上
- 高温環境でも安定した性能を発揮
- 耐薬品性が高く、多様な使用環境に適応
- 軽量でありながら高い耐久性を持つ
今後さらに規制が厳しくなることで、将来的にPTFEを含む製品の使用が制限される可能性があるため、今のうちに代替製品の導入を検討することが重要です。
とはいえ、すべり軸受の代替品を見つけるのはかんたんではありません…
PTFEに匹敵する低摩擦性や耐久性を持つ素材は限られており、「どの材料を選べばよいかわからない」「使用条件に合った代替製品が見つからない」といった課題を抱える企業が増えています。
すべり軸受のPFASフリー化を進めるためには、最適な代替製品を提案できる専門メーカーの存在が不可欠です。
その課題解決を、私たち大同メタルがお手伝いいたします。
PFASフリーのすべり軸受 – 大同メタルからのご提案
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総合すべり軸受メーカーとしてのノウハウを活かし、用途や使用環境に応じたPFASフリーのすべり軸受をご提案いたします。
〈ご提案の例〉
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