大同メタルグループは、2025年度から新たな中期経営計画「Bridge to Daido 2030」をスタートさせています。事業体制の再構築を行う6年間に位置づけたこの中期経営計画は、2050年までに進むべき道を示した長期ビジョン「大同の大道」を起点としており、すべり軸受の総合メーカーとして世界№1のグローバル企業となるための大事な6年間になります。
この大きな道筋に沿って中期経営計画は動き出していますが、世界に目を向けると、EVの動向・米国関税政策など、当社グループをとりまく事業環境は不透明感の強い状況が継続しています。不確実性が深化する時代にあっても、製造業としての基本と当社グループが果たすべき社会的使命からそれることなく、あらゆる産業分野における世界のトライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)リーダーとして、企業価値向上に努めていく決意です。
昨今、国家間の分断が深化する中、環境への配慮やDE&I (ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進についても国や地域によって温度差が見られるようになっています。しかし、企業として持続的成長を実現していくには、社会の持続性が大前提であり、多様なメンバーの力を集結してこそ、イノベーションは生まれるものです。
当社グループでは、2015年にSDGsが採択されるはるか前から、企業理念の冒頭「会社の務(つとめ)」として、「社員の幸せをはかり、地域社会に貢献する」を掲げてきました。さらに、SDGsを全社一丸となって推進するため、SDGs目標を部門の方針管理に落とし込み、取り組みを継続しています。
フランスの経済学者であり、知の巨人と言われるジャック・アタリ氏は、化石燃料や化学製品に依存する「死の経済」から、再生可能エネルギーなどを中心とした「命の経済」への移行を唱えています。
経済合理性と社会貢献の両立は簡単なことではありませんが、当社グループが注力する風力発電事業など、自然を生かしながら、自然を守っていくような事業を通じたカーボンニュートラルへの取り組みにも積極的に取り組んでいきます。
そして、社会課題を解決し、企業の持続的成長を実現するうえでも、担い手となるのは人です。
製造業においては、QCLDM( クオリティ、コスト、リードタイム、デリバリー、マネジメント)の重要性が挙げられますが、私はそこに「マインド」を加えたQCLDMMこそが肝要と考えています。私は法学部出身ですが、法律や制度で何でも縛るのではなく、最後は「従業員をやる気にさせる」、つまり従業員の心根のあり方こそが企業価値をかたち作るものだと考えています。中期経営計画で掲げたパーパスやビジョンを羅針盤に、従業員がこの会社で働いて良かったと心底思え、さらに社会からも憧れられるような企業を目指していきたいと決意を新たにしています。当社グループを取巻く事業環境は刻々と変化していますが、当社グループがすべり軸受で培った事業基盤に自信をもって進めば、道は必ずや拓けるものと、確信しています。
ステークホルダーの皆様には、当社グループの今後の成長にご期待いただき、引き続きご支援、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。